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人付き合いに悩む方へ!蛭子さん流の幸福論が心に染みる


バラエティー番組でもお馴染みの漫画家・蛭子能収(えびす よしかず)さんの著書「ひとりぼっちを笑うな」を読みました。この本がとても面白かったので、ぜひ皆さんにも読んでいただきたいと思います。特に、人付き合いに悩む方には必見の一冊です!

今回は本書の中で私が面白いと感じたポイントや、皆さんにもぜひ知っていただきたいこの本のエッセンスの一部をご紹介していきます。

タイトルの意味

本書のタイトルは「ひとりぼっちを笑うな」ですが、実際にこの本を読んでみると少しタイトルと中身が一致していないような印象を受けました。

私個人的には、「ひとりぼっちを笑う奴は、好きにさせておけ」ぐらいの方がしっくり来る気がします(笑)

要するに何が言いたいのかというと、この本の主題は「いかにして自分の人生を精一杯幸せに生きるか」という、いわば幸福論。他人の意見や思想を尊重しつつ、目立たないようにつつましく生きていくためのメソッドが詰まっています。

断れるのが友達

本書の中で蛭子さんは繰り返し、「自分に友達と呼べるような存在がいない」ということをアピールしています。普通はこんなことを言うと、ただの自虐ネタにしか聞こえないのですが、蛭子さんの言葉には引き込まれるものがありました。

確かに、最近の世の中はことさらに「つながり」とか「絆」といった、心地の良い言葉が溢れています。ただ、つながりは個人の「思考停止」や「不自由」を生むことも事実です。つながりや絆にばかり頼っていると、自分では何も行動できない人間になってしまいます。

「友達」という存在も、基本的にはこれと全く同じです。友達は多い方が良いとか、友達が少ない奴は可哀想とか、そんな言動が行きかう現代ですが、ここで言う「友達」というのが本当の意味での「友達」とはどうしても思えません。変に気を遣ったりせず、自然体の自分で居られる相手が、この世にそう何人もいるはずがないのですからね。私も蛭子さん同様、誰かに物を頼まれるとあまり断れないタイプなんですが、思い切って断れる関係。お互いがお互いの事情を考慮しあえる関係こそ、本当の意味での「友達」だという気がします。

群れても良いことはない

これは私も、大人になるにつれてひしひしと感じ始めたことでした。大概の場合、人は群れを作ってもあまり良いことがありません。人間関係のもつれやいざこざがおこったり、全く身に覚えのない理由でハブられたり、挙げ始めればキリがないほどです。

ただそうは言っても、人はどうしても群れたがるもの。これは動物としての本能なのでしょう。

死なないことが一番大事

蛭子さんの人生観の中で、私がもっとも強く共感したのは、「死なないことが一番大事」という考え方です。ひとりぼっちになることなんて、実際そこまで怖いものではありません。本当に怖いのは、自分という存在が消えてなくなってしまうこと。そしてひるがえって、「自分が今生きているんだ」という実感こそが、人生の中でのもっとも大きな面白さであり、醍醐味なのです。

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