大手電子書籍ストア7つの比較とタイプ別おすすめ利用法
ものすごく久しぶりの更新になります。実は何の因果か、僕は2019年4月から出版社で電子書籍の編集者になりました。業界でもまだまだ電子書籍だけ作っている出版社は少ないので、ありがたいことにとても貴重なスキルを磨くことができています。
さて、僕が日々作っている電子書籍ですが、それを購入できるストアって色々ありますよね。紙の本から電子書籍移行したいけど、「どの電子書籍を使ったら良いのかわからない……」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、主な電子書籍ストアの中で私が実際に利用している7つを取り上げ、それぞれのサービスについて要点をまとめていきます。また、それぞれどんな目的で電子書籍を使う人におすすめか、という利用法についても解説していきます。
この記事を参考にして、ぜひお得で快適な電子書籍ライフを送ってください♪
※ちなみにこの記事は初回公開が2016年の5月、次の更新が2018年9月でした。
各ストアの比較表とおすすめ利用法
早速ですが、今回ご紹介する7つの電子書籍ストアの特徴とおすすめジャンルなどを比較表にまとめました。比較する項目は、
- 運営母体
- お得な割引
- おすすめジャンル
- その他特徴
の4つです。
BookLive | eBookJapan | 楽天kobo | BOOK☆WALKER | honto | Kindle | DMM電子書籍 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
運営母体 | 凸版印刷 | イーブックイニシアティブジャパン(ヤフー) | 楽天 | KADOKAWA | 大日本、ドコモ、丸善 | Amazon | DMM.com |
お得な割引 | 新規会員(50%OFF) | 新規会員(50%還元)、独自セール | 全品20%還元 | 新規会員(50%還元) | まとめ買い(50%OFF) | 月・日替わりセール | 新規会員(50%OFF) |
おすすめジャンル | 雑誌 | 漫画 | 本全般 | ライトノベル | 漫画・ライトノベル | ビジネス書・小説 | 漫画・写真集 |
その他特徴 | 電子雑誌『Airbook』 | Yahoo!と連携、無料漫画が豊富 | 楽天ポイントが貯まる | 購入特典が豊富 | 書店でも使えるポイント | 定価が安い | DMMポイントが使える |
BookLive!
BookLive!とは?
印刷会社最大手の凸版印刷グループ(BookLive)が運営する国内最大級の電子書籍ストア。
毎日ランダムで新しいクーポンがもらえる!
クーポンの数が豊富で、毎日ランダムで新しいクーポンがもらえる「ドキドキクーポンガチャ」が面白いポイント。さらに、新規会員は初回登録時に50%OFFクーポンがもらえます。
紙の雑誌を買う人におすすめ!
「BookLive!」はTポイントと連携しているので、TSUTAYAによく行く方は相性抜群です。またTSUTAYAで紙の雑誌を買うと、無料で電子書籍が付いてくる『Airbook』というサービスにも対応しています。TSUTAYAで雑誌をよく買うけど、勿体なくてなかなか処分できない……という方は、電子書籍で保存しておけるので、紙の雑誌を心置きなく捨てることができておすすめです!
ebookJapan
ebookJapanとは?
私が最近新たに使い始めた電子書籍ストアです。運営はイーブックイニシアティブジャパンという会社で、2000年に設立された比較的新しい企業。現在はYahoo! JAPANグループに属しています。ただし、電子書籍ストアとしてのサービス歴は長く、eBookJapanの前身となった「10daysbook」は2000年12月から運営を開始しているので電子書籍市場では古参です。
※2019年2月からYahoo!ブックストアと旧eBookJapanが一本化され、新しく「ebookjapan」となりました。
Yahoo! JAPAN IDと連携でポイント+1%!
他社との共通セール以外にも、eBookJapan独自のセールを展開しているのが魅力です。しかも、Yahoo! JAPAN IDと連携しており、連携設定をするだけで全ての買い物にポイントが1%分追加されます。
漫画中心の方におすすめ!
「eBookJapan」はマンガに特化した電子書籍ストアで、本はほとんと漫画しか読まないという方におすすめです。中でも目玉なのが、赤塚不二夫先生の代表作『おそ松くん』の電子書籍版が唯一販売されている点。コミックスの分野においては、他の電子書籍ストアには置いていないタイトルがあるという圧倒的なアドバンテージがあります。
楽天kobo
楽天koboとは?
私がもっとも多く利用している電子書籍ストアです。もはや言わずと知れた楽天系のサービス。楽天スーパーポイントで直接本が買えるので、失効前のポイントを効率よく使えます。
いつでも20%ポイント還元や各種セールがお得!
いつでも全品20%ポイント還元に加え、各種クーポンや割引セール・フェアも充実しています。クーポン・割引セールの率は、10~50%引きが多いです。いつでも何かしらの割引があるので、定価で買うということはそもそもほとんどありません。
楽天カードをお持ちの方におすすめ!
「楽天kobo」はオールジャンル対応で、ビジネス書や新書、漫画に小説など、どんなジャンルの書籍を読む方でもおすすめできます。強いて言うならば、「楽天カード」を持っている方におすすめです。
既に楽天カードや楽天スーパーポイントをお持ちの方は、ぜひお手持ちのスマホやタブレットにインストールしてみてください。楽天スーパーポイントは失効期限付きのものも多いので、余ったポイントを本に換えて知識として得たり、漫画や小説に換えて楽しんだりできます。
BOOK☆WALKER
BOOK☆WALKERとは?
大手出版社“KADOKAWA”の子会社にあたる株式会社ブックウォーカーが運営する電子書籍ストア。2010年12月にオープンした比較的新しい事業者ではありますが、他の電子書籍ストアが出版系の会社やECサイト大手企業を母体としている中、出版社自らが運営に関わる数少ない例です。
他の電子書籍ストアにはないメリットがいっぱい!
BOOK☆WALKERには、出版社直営ならではの独自なメリットが数多くあります。例えば、特別小冊子や本棚の着せ替えデザインなどの購入特典が数多くついてくる点。また、一部の作品が他の電子書籍ストアよりも早く配信されるというのもファンには嬉しいポイントです。さらに、BOOK☆WALKERのアプリを使用すると、一部ではありますが他の電子書籍ストアで買った本も同じ本棚に表示できる機能もあります。
ラノベ中心の方におすすめ!
KADOKAWAといえば、「富士見ファンタジア文庫」や「角川スニーカー文庫」、「電撃文庫」など数多くのラノベ人気レーベルを抱える出版社です。BOOK☆WALKERは、その背景を活かしており、ことラノベの品ぞろえに限って言えばダントツのトップクラス。ラノベを中心に購入される方はまず検討したい電子書籍ストアです。
honto
hontoとは?
全国の丸善・ジュンク堂・文教堂の提携書店で使える共通ポイントが貯まる、国内最大級の電子書籍ストアです。運営会社は、大日本印刷とNTTドコモ、丸善CHIホールディングスの共同出資会社であるトゥ・ディファクト。
まとめ買いで50%OFFがお得!
まとめ買い時に最大50%OFFクーポンが使えるなど、割引率が他のサービスに比べて圧倒的です。私も、漫画の全巻セットを半額で購入しました。
ただし、購入金額が一定以上でないと使えないクーポンも多いので、単体での購入には向いていません。
また、何も買わなくてもアプリにログインしてくじを行うだけで、そのままリアル店舗で使えるポイントがもらえます。毎日ログインすれば、最低月50ポイントぐらいはもらえるはずです。
漫画やラノベのまとめ買いにおすすめ!
「honto」は漫画やラノベのまとめ買いに最適です。場合によっては、紙の漫画をすべて中古で揃えるよりも安くつきます。また、書店で紙の本を買うことも継続していきたい方は、丸善・ジュンク堂・文教堂の提携書店で使える共通ポイントも貯まるので、相互にポイントを有効活用できるのも嬉しいポイントです。
Kindle
Kindleとは?
こちらも言わずと知れた電子書籍ストア最大手です。ネットショッピング最大手のAmazonが運営するサービス。日本の電子書籍市場では圧倒的なシェアを誇っています。
月替わり・日替わりのセール本がお得!
他の電子書籍サービスとは異なり「クーポン」はありませんが、月替わり・日替わりのセール本がとってもお得です。また、そもそもの定価が紙版よりも低く設定される場合が多いのも特徴。
本を単体で1冊ずつ買う方におすすめ!
「Kindle」はクーポンがないため、ビジネス書や文芸単行本、新書などを読む方におすすめです。つまり、本をたくさんまとめ買いされる方よりは、単体での購入に向いています。
反対に、コミックやライトノベルなど、シリーズとして何冊も購入する必要があるジャンルはあまり向いていません。
DMM電子書籍
DMM電子書籍とは?
CMなどでお馴染みのDMM.comが運営する電子書籍ストア。この記事で紹介している他のストアと同様に国内最大級の品揃えを誇ります。
豊富なジャンルとDMMポイントが魅力!
DMM電子書籍の魅力は、「豊富なジャンルの品揃え」と「DMMポイントが使える」という点です。ラインナップとして非常に強いのは、成人男性向けのコミックや写真集。このジャンルを電子書籍で読みたい方は最有力候補です。また、DMMポイントというDMMの関連サービスで使える共通ポイントが利用できるのも大きなメリット。動画やゲーム、英会話など多彩なサービス同士で貯めたポイントを有効に活用できます。
DMMユーザーや成人男性におすすめ!
「DMM電子書籍」は、普段からDMMの関連サービスを利用している方はまず検討したいストア。特にユーザー層としては成人男性におすすめです。とはいえ、BLやTL漫画のラインナップも豊富なので、女性にとっても様々なメリットがあります。
まとめ:電子書籍は最高でした
以上、主要大手7つの電子書籍ストアを私なりに分析・比較しました。
電子書籍の市場は年々拡大していますが、未だに広がりきったとは言い難い状況です。私はかれこれ電子書籍を使い始めて5年以上経ちますが、今では紙の本を買うということはほとんどありません。もちろん紙には紙の良さがありますが、たくさん持てば持つほど場所を取って引っ越しなどにも荷物になってしまいます。
まだ電子書籍を購入したことがない方は、ぜひこの機会に試し読みでも良いので電子書籍に挑戦してみていただきたいなと思います。
なお、本ブログでは電子書籍の読み放題サービスについての解説記事も書いているので、こちらもあわせて読んでみてください!