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読みやすい新書のおすすめ9選!選び方のポイントも紹介します!


ノンフィクションジャンルを中心に幅広いテーマを取り扱う“新書”。大学生や社会人の方なら、周囲の人から一度はおすすめされた経験もあるのでは?

今回は、新書大好きライターの岡本がこれまでに読んだ数多の新書の中から、読みやすくておすすめの9冊をご紹介します。

これは完全に余談ですが、僕は1年ほどとある出版社で「新書の宣伝担当」をしていたこともあります。仕事上思い入れのある本もありますが、そこは読者の目線で公平に選んでいますのでどうぞご安心ください(笑)

読みやすい・面白い新書おすすめ9選

すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論(光文社新書)/堀江貴文

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2017年3月発売、「ホリエモン」という愛称でお馴染みの堀江貴文さんの著書です。テーマは「日本の学校教育」。あらゆる常識を打ち破ってきた堀江さんならではの教育論は目から鱗の内容でした。

僕はまえがきからがっしり心を掴まれたので、その一部を引用させていただきます。

 どんなに不満があっても、どんなに理不尽な状況に置かれても、それを耐え忍ぶことを美徳とし、耐え忍んだ先にこそ「成功」が待っているかのような言説がまかり通っている。ほとんどマインドコントロールに近い不条理なこの呪いが、この国全体を覆っている。

 その原因は何か?

「学校」なのである。

 

―はじめに 「何かしたい」けど「今はできない」人たち より引用

堀江さんらしい少し過激めな論調ではありますが、現代の社会を的確に捉えたフレーズが心にズシンと響きました。日本国民全員、そして仕事や学校で我慢を強いられている人すべてにおすすめしたい一冊です。

本の概要(Amazonより)

学校とは本来、国家に従順な国民の養成機関だった。しかし、インターネットの発達で国境を無視した自由な交流が可能になった現代、国家は名実ともに“虚構の共同体”に成り下がった。もはや義務教育で学ぶ「常識」は害悪でしかなく、学校の敷いたレールに乗り続けては「やりたいこと」も「幸せ」も見つからない。では、これからの教育の理想形とはいかなるものか?「学校はいらない」「学びとは没頭である」「好きなことにとことんハマれ」「遊びは未来の仕事になる」―本音で闘うホリエモンの“俺流”教育論!

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99%の会社はいらない(ベスト新書)/堀江貴文

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2016年7月発売、またもや堀江貴文さんの著書です(笑)テーマは「会社に縛られない生き方」。堀江さんらしい歯に衣着せぬ物言いが非常に心地良い一冊です。

本書では、日本の会社には無駄が多いという点を指摘しつつ、「苦しい忙しさ」を「楽しい忙しさ」に変えるためのヒントを紹介しています。日々会社の仕事に追われて自分らしい生活ができていない方にぜひおすすめしたい名作新書です。

本の概要(Amazonより)

世の中には「忙しい、忙しい」と言っている人は意外と多い。だが僕も仕事をしている量で言えば、「忙しい」と口にしている人たちと同じか、それ以上だ。にもかかわらず、「そんなにたくさん仕事をしていない」と感じる。なぜなら僕は「自分の時間」で忙しい、だから楽しい忙しさなのだ。しかし世の中の人は「他人の時間」で忙しい。忙しくて不幸だと感じてしまう。その元凶の一つが、「会社」という仕組みだ。会社に属することは「他人の時間」に縛られることでしかない。本書は会社に代わる組織のカタチと、新しい働き方を記したものである。

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アドラー心理学入門 よりよい人間関係のために(ベスト新書)/岸見一郎

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題名の通り「アドラー心理学」の入門にピッタリの一冊です。近年アドラー心理学は各所で取り上げられるほどのブームを呼んでいますが、本書もその系譜に位置する一冊でしょう。

私は同著者・岸見一郎によるアドラー心理学のベストセラー「嫌われる勇気」を読んだ後、この「アドラー心理学入門」を読みました。

「嫌われる勇気」が対話形式で進んでいくのに対し、こちらは座学に近いような概念的な内容の書籍です。やや難易度が高いですが、元々アドラー心理学に興味があるけどどこから手を出したら良いかわからないという方におすすめ。幸福に生きるための術について考えるためのきっかけになる一冊です。

本の概要(Amazonより)

日本ではフロイトやユングの名前はよく知られていますが、同じ時代に生きたオーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラーの名前はあまり知られていません。本書ではアドラー心理学の見地から、どうすれば幸福に生きることができるかという古くからの問いにアドラーがどのように答えようとしているかを明らかにし、どのように生きていけばいいのかという指針を示しました。

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孤独の価値(幻冬舎新書)/森博嗣

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アニメ化・実写ドラマ化も行われた小説「すべてがFになる」などの作品で知られる作家の森博嗣の著書です。

本書のテーマは「孤独」と「自由」。大学教授としても教鞭を取る森博嗣さんの人生観や、これからの時代を幸福に生きるための新しい人生論を語った一冊です。読みやすいテーマであることはもちろん、森博嗣さんの独特な言葉の言い回しも特徴的。現代社会での強すぎる“絆”に少しでも違和感を感じている方におすすめしたい本です。

本の概要(Amazonより)

人は、なぜ孤独を怖れるのか。多くは孤独が寂しいからだと言う。だが、寂しさはどんな嫌なことを貴方にもたらすだろう。それはマスコミがつくったステレオタイプの虚構の寂しさを、悪だと思わされているだけではないのか。現代人は“絆”を売り物にする商売にのせられ過剰に他者とつながりたがって“絆の肥満”状態だ。孤独とは、他者からの無視でも社会の拒絶でもない。社会と共生しながら、自分の思い描いた「自由」を生きることである。人間を苛む得体の知れない孤独感を、少しでも和らげるための画期的な人生論。

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ひとりぼっちを笑うな(角川oneテーマ21)/蛭子能収

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前項の「孤独の価値」とも非常に近いテーマですが、なんと著者は「ローカル路線バスの旅」などバラエティー番組で引っ張りだこの漫画家・蛭子能収(えびすよしかず)さんです。

この本が掲げているのは、「内向的な人間のための幸福論」。特に本書のなかでも大きな話題として挙がっている「本当の友だちとはなにか?」という蛭子さんの見解は必見です。文字通り人付き合いやひとりぼっちに悩んでいる方におすすめの一冊。

本の概要(Amazonより)

小さな頃から「分相応」的なものに自分らしさを感じ、「他人に害を与えない」ことを一番大事に考えてきた。友達だって少ないかもしれないけれど、別に悪いことでもないと思う。蛭子流・内向的な人間のための幸福論。

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「就社志向」の研究 なぜ若者は会社にしがみつくのか(角川oneテーマ21)/常見陽平

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現在就職活動をしている学生の方におすすめなのが、常見陽平さんの著書「『就社志向』の研究」です。

筆者の人材コンサルタントとしての見地から、新卒一括採用の背景について切り込んだ一冊。なぜ日本ではこういった採用活動が行われているのか?、自分はどんな状況下で就活を行っているのか?ぜひそれを知った上で実際の就職活動に望んでいただきたいです。

本の概要(Amazonより)

制度上、構造上の欠陥を抱えていると指摘される新規学卒採用システムが長期にわたって存続するのはなぜか? 現在の新卒採用市場を冷静に読み解くことでみえてくる新たな動き。あなたの「シューカツ」観はもう古い。

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「やりがいのある仕事」という幻想(朝日新書)/森博嗣

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先ほども森博嗣さんの著書「孤独の価値」をご紹介しましたが、少しテーマの異なる一冊です。

僕がこの本に出会ったのは大学4年生の春頃。周囲の友だちが続々と内定を得て就職先を決めるなか、自分の進路を決めきれずにいたときでした。

「世の中には仕事に対してこんな風に考える人もいるんだなあ」という驚きと同時に、仕事選びにおいて深刻に考えすぎていた自分に気付くことができました。内容も非常に読みやすいので、ぜひ多くの方に読んでほしいイチオシの新書です。

本の概要(Amazonより)

人々は、仕事に人生の比重を置きすぎた。もっと自由に、もっと楽しく、もっと自分の思うように生きてみてもいいのではないだろうか。成功するとはどういうことか?良い人生とは?すり切れた心に刺さる画期的仕事論。人生を抜群に楽しむための“ちょっとした”アドバイス。

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うまくいっている人の考え方 完全版(ディスカヴァー携書)/ジェリー・ミンチントン

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アメリカで長年にわたり経営者としてビジネスに携わってきたジェリー・ミンチントン氏によるベストセラーを日本語に訳した一冊です。

本書のテーマは「自尊心」。人生がうまくいっている人は「自尊心が高い」という特徴を挙げ、自尊心を高めるための方法を100項目にわたって解説しています。人生がうまくいかずに悩んでいる方にぜひおすすめしたい名著です。

本の概要(Amazonより)

人生がうまくいっている人の特徴は「自尊心」が高いことだと著者はいう。自尊心とは、自分を大切にしようとする心だ。自尊心のある人は常に自信に満ちあふれ、失敗やまちがいを犯しても、それを前向きにとらえて次のステップの土台にする心の余裕がある。人生のほとんどすべての局面に自尊心は大きな影響を与えることになる。

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わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)/西林克彦

わかったつもり?読解力がつかない本当の原因? (光文社新書)

2005年9月発売に発売されたロングセラー。題名からもわかる通り「読解力」をテーマにした新書で、社会人はもちろん中学生や高校生、大学生の方にもおすすめしたい1冊です。

本書で解説されているのは、文章を読んだ時の「わかった」という状態が、実は「よりよくわかっている」と「わかったつもり」の2つに分けられることをわかりやすく紹介しています。そのうえで、「わかったつもり」の状態がどれだけ文章の理解を妨げているのかという現状を読み解いていくという内容です。

僕自身は文章に関わる仕事をしているわけですが、ここまで文章を深く読み、真の意味を理解しようとは意識してきませんでした。私のように仕事として文章に携わる方はもちろん、日本語の文章をよりよく理解したい方には必読の1冊でしょう。

本の概要(Amazonより)

「わからない」ことよりも、「わかったつもり」でいることの方がはるかに問題だ!理解力・読解力を磨くための一冊

後から考えて不充分だというわかり方を「わかったつもり」とこれから呼ぶことにします。この「わかったつもり」の状態は、ひとつの「わかった」状態ですから、「わからない部分が見つからない」という意味で安定しているのです。わからない場合には、すぐ探索にかかるのでしょうが、「わからない部分が見つからない」ので、その先を探索しようとしない場合がほとんどです。
「わかる」から「よりわかる」に到る過程における「読む」という行為の主たる障害は、「わかったつもり」です。「わかったつもり」が、そこから先の探索活動を妨害するからです。(本文より一部改変して抜粋)

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新書の選び方のポイント

お気に入りの新書レーベルで選ぶ

新書は各出版社ごとに別々のレーベルで刊行されています。特に、各レーベルごとに傾向や特色があり、自分の好きな本が見つかった場合は同じレーベルの中にまた興味のある書籍がある可能性も大きいです。

私が特におすすめしたいレーベルはKKベストセラーズ社の「ベスト新書」と、KADOKAWAの「角川新書」、そして星海社の「星海社新書」です。この3つは取り扱うジャンルが幅広い上、他の新書レーベルではあまり取り扱わないような題材が多いのが特徴。普段あまり新書を読まない方はぜひこの3つもチェックしてみてください。

好きな著者で選ぶ

先述のおすすめで2冊も紹介しているので明らかですが、僕は森博嗣さんと堀江貴文さんの本が好きで、新しい新書が出るたびに必ずチェックしています。ひとりの著者に対して同じ新書レーベルから刊行されることもありますが、違う出版社の違うレーベルで刊行されるケースも結構多いので、好きな著者を見つけて出版社やレーベルを横断して探すのもおすすめです。

また、「嫌われる勇気」の岸見一郎のように、単行本・ビジネス書で興味を持ったテーマに近い内容の新書が刊行されているケースもあります。新書の値段は800円前後と、単行本やビジネス書よりも手頃なので、好きな著者がいる場合はぜひその方の新書があるかどうか探してみてください。

気になるキーワードで選ぶ

自分が興味を持っているキーワードで選ぶ方法もおすすめです。私の場合は、「人生」や「アニメ」、「働き方」といったキーワードをもとに新書を選ぶケースがほとんど。もちろん、インターネットの検索を機能を使っても良いですが、書店に行ってひたすら表紙とタイトルを眺めるというのもアリだと思います。

本屋さんの新書コーナーに行って直感で選ぶ

前項ともつながりますが、ぜひ新書は書店に行って実際に自分の目で見て探してみてください。きっとインターネット上の検索では見つからない本と出会えます。検索では自分が元々興味のある本にしか出会いづらいので、ぜひ書店の新書コーナーに

ちなみに、私は書店へ行って本を探し、読みたい本が見つかったら電子書籍を探して購入するようにしています。電子書籍が売っていない新書もあるので、その場合はその場で即購入です。

www.okamoto-yu.net

まとめ:新書は気軽に読めてタメになる!

以上、読みやすくておすすめの新書を9冊ご紹介しました。今回内容については敢えて多く触れていません。なぜなら、ぜひ本を冒頭だけでも自分の目で見てほしいからです。

僕が新書を読み始めたきっかけは、大学時代のゼミの授業でした。それまで僕はほとんど読書をしてこなかったのですが、実際に一冊読んでみるとそれに関連してもう一冊、そして本屋で目についた他の本を買って…という風にどんどん面白そうな本が見つかっていきます。

普段あまり新書を読まない方は、ぜひ今回僕が紹介した新書の中から一冊でも良いので興味がある本を見つけて手に取ってみていただきたいと思っています。