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『奴隷区 僕と23人の奴隷』レビュー!手に汗握る展開のサバイバルホラー!


今話題の漫画を読んでその感想をレビューする連載企画第8弾。今回の作品は、サバイバルホラー漫画『奴隷区 僕と23人の奴隷』です。

本作は勝負に勝った相手を自分の奴隷にすることができる“SCM”(Slave Control Method)と呼ばれる器具による、参加者24名のサバイバルゲームを描いた作品。それぞれの参加者が物語の主人公でもある「群像劇」と呼ばれるタイプの物語です。

今回は僕が本作『奴隷区 僕と23人の奴隷』を読んだ後の感想・評価をレビューすると共に、本作の概要やあらすじ、見どころも簡単に解説していきます!

『奴隷区 僕と23人の奴隷』とは?

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シリーズ累計320万部突破の大人気漫画!

本作『奴隷区 僕と23人の奴隷』は、エブリスタで連載された岡田伸一さんの小説『僕と23人の奴隷』を原作とする作品。今回ご紹介する漫画版の『奴隷区 僕と23人の奴隷』は、作画を漫画家のオオイシヒロト先生が担当し、双葉社より全10巻で発売されています。

また、本作の続編となる『大奴隷区 君と1億3千万の奴隷』は、「月刊アクション」にて連載中。既刊は2018年2月の時点で2巻までです。

ちなみに、本作はアニメ化も控えていますが、2014年6月には既に実写映画が放映されました。主演は元AKB48の秋元才加さんと俳優の本郷奏多さん。お時間ある方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。

物語のあらすじ

「奴隷」欲しいヤツ、いる?天才的な頭脳も超人的な肉体もいらない。どんな勝負でも勝ちさえすれば相手を奴隷にできる器具それが【SCM(エスシーエム)】。偶然にも【SCM】を手にした24人の主人公が欲望のため、復讐のため、それぞれの目的のために壮絶なサバイバルゲームを開始した!!

出典:eBookJapan

本作のストーリーのカギとなるのは、上あごにハメることで不思議な力を発揮する謎の器具“SCM”。SCMを装着している人間同士が同意のもとで何らかの勝負をし、負けた方は勝った方の奴隷になってしまうという恐ろしいルールです。

ゲームの参加者は全24名で、自分からSCMを装着した者もいれば、他のSCM使用者に騙されて訳もわからず装着してしまった者もいるのですが、物語の中心的な人物は荒川エイアと大田ユウガの2人。

エイアは物語冒頭でユウガからSCMの話を聞き、彼に協力することを約束します。ただし、エイア自身はSCMを装着しておらず、自らSCMを付けたユウガをサポートするという立場。リュウオウと名乗る人物が続々と奴隷を増やして勢力を拡大していく中、エイアとユウガもこれに対抗すべく奴隷を増やしていきます。

2018年4月よりTVアニメ放送開始!

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本作『奴隷区 僕と23人の奴隷』のTVアニメ版『奴隷区 The Animation』は、2018年4月よりTOKYO MX・BS11ほかにて放送されます。現時点でわかっているキャストは、山村響さん(荒川エイア役)、鈴木崚汰さん(大田ユウガ役)、千本木彩花さん(葛飾ジュリア役)さん、緑川光さん(新宿セイヤ役)、木下鈴奈さん(豊島アヤカ役)と、若手を含む実力派声優陣が揃っています。放送開始が今から待ち遠しいですね!

『奴隷区 僕と23人の奴隷』の見どころ

複雑に絡み合うストーリーが必見!

本作は登場人物たちそれぞれが主人公である「群像劇」だと説明しましたが、各話のタイトルは「0001 荒川エイア」「0002 杉並ルシエ」という形式で、そのエピソードの中心人物の名前が記されています。そして、各人物たちの視点で起こる様々な出来事が複雑に絡み合い、全体のストーリーへとつながっていくという構成は圧巻。「あ、そういうことだったのか!」と丁寧に伏線を回収していく見事なストーリー展開が見どころです。

手に汗握る頭脳戦が見どころ!

ストーリー展開にも絡みますが、本作は“SCM”にまつわるルールを上手く利用した頭脳戦が見どころのひとつ。基本的なルールはSCMと共に送られる説明書に書いてあるのですが、そこから派生した「裏ルール」というものが存在します。これを利用することで、どれだけ相手を出し抜けるか?というのが物語に更なる緊張感を与えているのです。登場人物たちの心理描写も多く、それぞれがどんなことを考えて行動しているのかを想像しながら読んでみるのも面白いですよ。

『奴隷区 僕と23人の奴隷』の総評

総合評価:★★★★★

『奴隷区 僕と23人の奴隷』は、当初思っていたよりもグロテスクな描写などは少ないので、本作と似たテイストの作品である『王様ゲーム』よりも読みやすい印象の漫画でした。個人的な評価は文句なしの最高評価「5」です!