『男一匹ガキ大将』レビュー!本宮ひろ志による番長漫画の不朽の傑作!
今話題の漫画を読んでその感想をレビューする連載企画の第12弾。今回の作品は、『サラリーマン金太郎』などの代表作で知られる本宮ひろ志先生の原点となる漫画『男一匹ガキ大将』です。
本作は、地方のとある村で喧嘩に明け暮れるガキ大将が日本一の“漢”として成長していく姿を描いています。
今回は僕が本作『男一匹ガキ大将』を読んだ後の感想をレビューすると共に、本作の概要やあらすじ、見どころも簡単に解説していきます!
『男一匹ガキ大将』とは?
少年ジャンプで連載された本宮ひろ志先生の出世作!
本作『男一匹ガキ大将』は、「週刊少年ジャンプ(集英社)」にて1968年から1973年まで連載された漫画。当時のジャンプにとっては看板作品であり、1969~1970年にかけてテレビアニメも放送されました。コミックスは20巻までですが、番外編の21・22巻を含めば全22巻です。
作者は、『俺の空』や『サラリーマン金太郎』などの代表作で知られる本宮ひろ志先生。『男一匹ガキ大将』は初の連載作品となり、本宮漫画の原点とも位置付けられる作品です。
物語のあらすじ
ケンカが大好きな主人公・戸川万吉。しかしケンカが強いわけではなく、いつも負けてばかり。でも弱音を吐いたりしない、とても男らしく勇敢な少年だ。そんなある日、仲のよい女の子、友子が三人の脱獄囚にさらわれてしまう。怖じ気づいている大人達を尻目に、万吉が救出に向かった!
出典:eBookJapan
最初の舞台は、西海村という小さな村。そこでガキ大将として喧嘩の日々を過ごす少年・戸川万吉(とがわまんきち)が本作の主人公です。
万吉の父は、以前村で起こったとある事件の犠牲となっており、村人たちは万吉のことを腫れ物のように扱っていました。そんなことは意に介せず大きく成長した万吉は、義理と人情溢れる村のガキ大将として君臨していたのですが、次第に「喧嘩だけできてもダメだ」という思いに駆られ、東京で何か大きなことを成し遂げようと決意します。
『男一匹ガキ大将』の見どころ
漢気溢れる主人公・戸川万吉の成長
本作の大きな魅力は、見る人の心を惹きつける主人公の万吉の人柄。元々は喧嘩ばかりの悪ガキのようにこそ見えますが、その芯にはしっかりした軸があり、周囲の人をことごとく惹きつけていきます。
そして、万吉は貪欲に色んなものを吸収していき、ガキ大将としてではなく、一人の“漢”として成長していく万吉の姿が本作の見どころです。
万吉が出会う個性的なキャラクターたち
万吉の周囲に続々と集まってくる個性豊かなキャラクターも見どころのひとつ。最初の頃はガキ大将として周囲の不良たちを従えていきますが、その後は浮浪者たちのコミュニティを仲間に付けたり、財界の大物に一目置かれたりと、心強い仲間を得ていきます。本編を読むときは、ぜひ万吉の“師”となる人物たちに注目してみてください!
番長×株という意外な展開
この作品は、作品名やあらすじだけ読むと「ありがちな番長漫画なのかなぁ?」と思ってしまうのですが、内容は全く異なります。特に意外なのが、地元を飛び出して東京に向かった万吉が「株式投資」の世界に足を踏み込む点。番長漫画でありながら、そこにビジネス視点の要素を掛け合わせた先の読めない展開が見どころです。
『男一匹ガキ大将』の総評
総合評価:★★★★☆
『男一匹ガキ大将』は、そのタイトルの印象とは大きく異なる意外な展開が魅力の漫画でした。古い作品ではありますが、今読んでも十分楽しめる不朽の名作です。総合評価は5段階の「4」としました!
なお、僕も愛用している電子書籍ストア「eBookJapan」では、本作『男一匹ガキ大将』の連載開始後50周年を記念して、1,2巻が定価から90%OFFの50円で購入できるなど、超お得なキャンペーンが開催されています。電子書籍版の第12~22巻に関しては独占先行配信となるので、電子書籍でご購入の際はぜひ「eBookJapan」をチェックしてみてください!