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『お前は俺を殺す気か』レビュー!美人双子と天才デザイナーの歪な恋愛ドラマ!


今話題の漫画を読んでその感想をレビューする連載企画の第4弾です。今回の作品は、女性向け恋愛漫画『お前は俺を殺す気か』です。

本作は双子の美人姉妹と天才デザイナーの主人公・芝のドロドロな恋愛模様を描いた作品。いびつな関係でありながらも似た者同士の3人が織りなす新感覚の恋愛ドラマです。

今回は僕が本作『お前は俺を殺す気か』を読んだ後の感想・評価をレビューすると共に、本作の概要やあらすじ、見どころも簡単に解説していきます!

『お前は俺を殺す気か』とは?

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昨年10月に完結したばかりの大人の女性向け恋愛漫画!

『お前は俺を殺す気か』は、“恋愛系コミック最先端”を謳う女性向けコミック雑誌「楽園 Le Paradis(白泉社)」で2017年10月号まで連載された完結済み作品。コミックスは全5巻です。

作者は女性漫画家のシギサワカヤ先生。本作と同じく「楽園 Le Paradis」で連載された『ヴァーチャル・レッド』など、男女が結ぶ肉体関係の描写をふんだんに盛り込んだ大人の恋愛漫画を数多く手がけています。なお本作『お前は俺を殺す気か』は、シギサワ先生にとってこれまでで一番の長編作品です。

ちなみに余談ですが、なんと非常に奇遇なことにシギサワ先生も僕と同じはてなブログでブログを書かれています。

シギサワカヤBlog

物語のあらすじ

同じ顔した美人が二人。「両手に花」か「進むも地獄、引くも地獄」か───。「楽園」本誌で大人気の縺れに縺れて先が読めない男女関係

出典:eBookJapan

本作の主人公は、天才デザイナーとして多忙な日々を過ごす芝。これまで事務所を一人で回してきた芝は、ある日美人でどこか不思議な雰囲気をまとった一人の女性を採用します。

才能あふれる彼女に仕事面で助けられた芝は、仕事の成り行きやらなんやらで、その女性と体を重ねることに…。しかし、その次の日に会社に出勤してきたのは、その彼女と瓜二つの顔を持つ双子の姉妹だったのです。

人間的には互いを嫌い合っていても、仕事ではお互いの才能に惹かれ合う…。もつれにもつれる3人のいびつな関係と先が読めない展開に息をのみます。

『お前は俺を殺す気か』の見どころ

美人姉妹の奇妙な関係性

見た目的にはほとんど見分けがつかない美人姉妹の橋本雪江(ゆきえ)と雨音(あまね)。本当は仲が良いにもかかわらず互いにいがみ合うという、つかず離れずの奇妙な関係性が本作の見どころのひとつです。

二人の雇用主となった芝は、会社の雰囲気を良くするために新人歓迎会を開いたり慰安旅行に連れて行ったりとあれこれ行動するのですが、3人の関係性は目まぐるしく変化しつつ更にいびつな関係性が築かれていきます。

ひとつひとつの言葉を慎重に紡ぎだす登場人物たち

個人的に本作の大きな魅力は、芝・雪江・雨音の3人が発する言葉のチョイス。

まず、漫画作品において「双子」を描く場合には、何かしら外見上の区別をつけることも多いものですが、本作はほとんど外見上の違いがありません(芝は手の大きさの違いなどから二人の違いをほぼ完ぺきに認識しています)。

そんな状況下でも雪江と雨音の違いを読者が強く意識して読み進められるのは、この二人が発する言葉のひとつひとつにそれぞれの性格的な違いがあるからでしょう。読み進めていくほどに、読者もこの二人の違いが認識できるようになっていくのが本作の面白いポイントです。

また、繊細な雪江と雨音に対峙する芝も、二人へ掛ける言葉を慎重に慎重に選んでいきます。二人を傷つけないように配慮しつつ、嘘やごまかしを挟まないように会話する芝の心情にもぜひ注目してみてください!

『お前は俺を殺す気か』の総評

総合評価:★★★★☆

『お前は俺を殺す気か』は女性向けの恋愛漫画という位置づけの作品ですが、男性である私も存分に楽しめました!個人的な総合評価は5段階の「4」。コミックスも全5巻と比較的気軽に読める量なので、手の空いて週末などに一気読みできるおすすめの漫画です。

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まんがの大博覧会 第18弾お色気まんが編